移調について

音楽には調と呼ばれる概念があります。楽譜上で調は調号を使って区別されます。初めに最も基本的な調のハ長調を考えます。この調は調号が付きません。以下楽譜上での例です。

さて、まず初めに音に名前を付けます。平均律では1オクターブを12個に均等分割します。これは公比\(2^\frac{n}{12}\)の等比数列で計算できるので\(f_n\)は

\begin{align}
f_n = f_0 2^\dfrac{n}{12}
\end{align}

となります。「ドレミファソラシド」の音名はこの等間隔の音の組に以下の順番で名前を振ったものになります。

1
2#ド
3
4#レ
5
6ファ
7#ファ
8
9#ソ
10
11#ラ
12

このようにして降られた名前はドを基準に見た場合「ドレミファソラシド」が「全全半全全全半」となるように定められます。ここでは「全」を12分割した音の2つ分、「半」を1つ分として考えます。上の表で最も上に来ている1のドのことを主音といいます。

移調はこの主音を変えることを指します。例えばレの音を基準に「全全半全全全半」とすると

主音
#ファ
#ド

となり、一部の音に#が付きます。これを楽譜では調号を使って

とします。このように主音について「全全半全全全半」となるように定めた音の組を長調といいます。レから始まる長調であればニ長調です。最初の例ではドが主音なのでハ長調です。

ところで音の間隔は主音から「全半全全全半全」となるように定めることもできます。この場合は短調といいます。もし主音がレから始まればニ短調といいます。

短調に関しては上記のようにやりません。自分で試して、どこに臨時記号がつくか確認してください。

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